ドクターミール

記事掲載

掲載紙:神戸新聞 寄稿
日 付:1999年12月19日

「肥満は生活習慣病への第一歩。病気の危険因子です。」

夏バテの原因も活性炭素から

この夏を乗りきるために!

肥満とは、体内の脂肪量が必要以上に蓄積した状態をいいます。この余分な脂肪が「生活習慣病」と呼ばれる糖尿病・高血圧・高脂血症・心臓病・痛風などをはじめとする多くの病気の発症原因と深いかかわりがあります。最近では子宮癌、乳癌、大腸癌などとの因果関係も指摘されています。

皮下脂肪型肥満
皮下に脂肪が蓄積するタイプ

皮下脂肪型肥満
内臓の周りに脂肪が蓄積するタイプ
特にみせかけは痩せている「かくれ肥満は要注意!」


Let's ダイエット

摂取エネルギーを少なくする
減食や低カロリー食品や調理法を工夫しましょう。

  1日3食、規則正しい時間にとる
どか食い、むら食い、夜食はやめましょう。また、夜8時以降は食べないようにしましょう。

  食事はゆっくりよく噛んで食べる
ゆっくり食べると、満腹感が得られ、過食が避けられます。

  身体に必要とされる栄養素をバランスよくとる
タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維を十分にとる。脂肪・糖質を減らす

  アルコールは控えめにしましょう
アルコールは高いエネルギーがあるほか、体内で脂肪に転換しやすいものです。

  水分は十分にとりましょう
スムーズに脂肪を燃焼させるためには十分な水分が必要です。

  積極的に体を動かしましょう
できれば毎日、15分以上継続できるような運動によって体についてる脂肪をエネルギーに変えるようにします。
自分にあった無理のない方法で続けていくことが重要です。

  30分あたりの運動消費エネルギーの目安
  ・ゆっくり歩き35kcal
  ・急ぎ歩き85kcal
  ・サイクリング85kcal
  ・階段をのぼる150kcal
  ・ジョギング210kcal
  ・電車で立つ75kcal

自己流の極端なダイエットは禁物です。
リバウンド現象をおこしやすく、体にも負担がかかります。
確実な情報のもとで正しくダイエットをしましょう。

健康的な生活習慣の指針

適性体重を維持しましょう 肥満の人は正しい知識に基づいたダイエットを心掛けましょう。

まずは正しいダイエット
標準体重の算出方法にはBMI(Body Mass Index)方式を用いましょう。
標準体重(Kg)=身長(m)×身長(m)×22
BMI方式とは 体重÷身長÷身長=22のときに最も病気の出現率が少ないというデータに基づいたものです。
肥満度(%)=実際の体重-標準体重)/標準体重×100


肥満の判定

判定 肥満度(%)  BMI
やせ   -10%以下 20以下
普通  -10%~+10%  20~24以下
過体重  +10%~+20%  24~26.4以下
肥満  +20%以上  26.4以上
日本肥満学会編「肥満症診断・治療・指導のてびき」1993年より

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