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記事掲載

掲載紙神戸新聞 寄稿
日 付1999年12月19日
タイトル「アトピー性皮膚炎は免疫機能の異常によってひきおこされる皮膚の機能低下です。」

掲載内容(見出しから)
アトピーは「文明病」、「現代病」
アトピー性皮膚炎の対応策


アトピーは「文明病」、「現代病」
 かつてはアトピー性皮膚炎とは子供の多くかかる病気だと思われていました。しかし最近では、実に幅広い年齢で発症し、しかも慢性化しなかなか完治しにくいアトピー性皮膚炎が増えていることが分かってきました。その上、アトピー性皮膚炎の患者数は年を経るごとに増加の傾向にあります。(長崎大学医学部皮膚科の調査ではアトピー性皮膚炎の患者数はこの20年で7倍に増加、とくに20歳以上の成人患者の増加が著しいとの報告もあります)私たちの体に備わった免疫(=生体防除機能)は体に合わないものを「異物」と感知して体外へ出そうとする働きをします。
それは大切な体の防御システムなのですが、人によっては、ダニとか花粉など人間にとってはさして「害」ではないものを「害と勘違いしてそれに対抗する防御物質を大量に作ってしまうことがあります。
そしてその物質が体の生理機能を狂わせてしまうというのがアレルギー反応のおこるメカニズムです。
 アレルギー反応には4つの型がありアトピー性皮膚炎はそのうちの一つでその他のアレルギー疾患には気管支喘息、花粉症、アレルギー性鼻炎、じんま疹などがあります。アトピーには遺伝的な体質が関係しているといわれていますが、遺伝子は2~30年では簡単には変わらないので、増加の原因についてはやはり環境の影響が大きいのではないかと、考えられています。
快適さ、便利さのみを求め続けてきた現代の生活スタイルは、様々な分野で急速に変化してきました。食生活には食材や半加工品に安定材、乳化剤、防腐剤、食品添加物等があふれ、住環境には季節感がなくなるほど冷暖房が整い、新建材やアルミサッシといった機密性の高い建物のなかで生活することに慣れてしまいました。
 また、最近では今まで一般環境中には検出されなかった環境ホルモン(有害化学物質)が検出されるようになり、人体への影響(近年のアトピー体質の増加とも関連があるのではないかともいわれています。)が憂慮されています。
 また、昔と違い過熱ぎみの教育環境の中、親たちの過度の干渉をうけている子供たちや、生活環境の中で心理的な悩みを持つ大人たちが日常的にうけているストレスもアトピー悪化の要因のひとつであることも否めません。


アトピー性皮膚炎の対応策
抗原対策…アレルゲン(抗体)をできるだけ周りから取り除く
こまめな掃除や洗濯の心がけ、ほこり、ダニを増やさない清潔な住まいにするよう心がけましょう。

増悪因子対策…症状を悪化させる要因を減らす
例えば、汗、不潔、石けん、洗剤、衣類などとくに、肌に直接触れる衣類、洗剤、石けんなどは慎重に選びましょう。思いこみではなくて、常により自分にあったものを選択できるようにアンテナを広げる事が必要です。
 また、洗剤、石けんについてはその生活排水が環境ホルモンの問題をひきおこし、かつ食物連鎖によって必ず私たちに巡ってきます。アトピー性皮膚炎の人に限らず、正しい知識をもとに人にもやさしく、かつ環境にもやさしい洗剤・石けんを選択して使うことが、私たち人類が遅ればせながら身近に実行しなければいけないことだと思います。

アトピー素因の改善…いわゆる体質改善=刺激に強い皮膚にするなど
快適な現代の生活は、私たちの体が本来持っている健康になろうとする力(=自己免疫力)を妨げているともいわれています。体を「守る」だけでなく、「鍛える」ことも必要です。また、食生活の見直しも大切です。活性酸素除去作用のあるSOD様作用食品等も効果的です。また、善玉の腸内細胞が活躍できるよう腸内の状態を整えることもとても重要なことです。

炎症対策…ステロイド外用剤、抗アレルギー剤
 (必ず医師の指導をうけること、強力なステロイド剤は原則として2週間以上続けない)
スキンケアは汚れを落として潤いを保つことをこころがけます。ピュアな椿油、マグネシウムを含有したミネラル豊富の入浴剤等を上手に使い分けましょう。また、水道水の塩素をしっかり取り除く性能のよい浄水器も市販されています。
アトピー性皮膚炎でお悩みの方々はいろいろ試しておいでの方が多くいらっしゃいます。複雑な病気なので、万人に共通する「コレ」といった治療法が少ないものも事実です。しかし、人の噂や民間療法に振り回されることなく、まずは信頼できる医師に出会い、「治すのは自分」そして「よりよくなるよう頑張る」という信念をもって立ち向かっていただきたいと思います。私たちはできる限り医学的知識に基づいて良い商品の情報をお伝えする、また実生活に基づいての食生活のアドバイス等のお手伝いをさせていただきたいと思っております。

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